由緒
岡山市東区西大寺一宮の宮城山(別名・鶴山)に鎮座する古社で、旧備前国の一宮とされる。創立年月は不詳だが、『続日本後紀』承和8年(841)2月8日の条に「安仁神、名神に預る」とあるのが初見で、『延喜式神名帳』には備前国の名神大社として載る。古くは「兄神社」または「久方宮」とも称したと伝えられ、社名の「安仁」は初代神武天皇の「兄」を仮名書きしたことに由来するという。御祭神は神武天皇の兄にあたる五瀬命・稲氷命・御毛沼命。元宮は標高80mほどの山頂にあり、その後、備前藩主池田家の祈願所として現在地に鎮座した。明治4年に国幣中社に列せられ勅使の参向を受けている。かつては鶴山の麓まで海が入り込む良港で、後方の山には磐座や列石が残り、神武東征の船の艫綱を掛けたと伝える綱掛石神社もある。