由緒
生駒山を御神体として仰ぐ生駒谷十七郷の氏神で、通称は往馬大社。社伝では雄略天皇の御代の創祀と伝え、文献上は奈良時代の文書にみえる「往馬神」が初見とされる。祭神は伊古麻都比古命・伊古麻都比賣命をはじめとする七柱。古くから火を司る神として崇敬され、天皇一代一度の大嘗祭に際して火をおこすための火燧木を献上する習わしがあった。神域は小明から小平尾までの十七村におよぶ生駒谷一帯で、上大座・北方座・壱分座・下大座・六ツ座などの宮座によって祭祀が担われてきた。のちに八幡信仰が広まると気長足比賣命・譽田別命なども合祀された。スポーツの日の前日に行われる秋の火祭りは「勝負まつり」とも呼ばれ、松明を担いだ若者が石段を駆け下りる速さを競う行事で、奈良県の無形民俗文化財に指定されている。