由緒
松江市大庭町に鎮座し、「大庭の大宮さん」と親しまれる出雲の古社。意宇六社の一社で、旧社格は県社。主祭神は伊弉冊大神で、伊弉諾大神を配祀する。社伝では出雲国造家の遠祖・天穂日命がこの地に天降って創建したと伝え、大庭一帯は古代出雲の政治・交通・経済の中心地で、天穂日命の子孫である出雲国造が居住した土地とされる。文献上の初見は承元2年(1208年)の鎌倉将軍家下文で、実際の成立は平安時代中期、出雲国造家の私的な祭祀に始まるとみられている。現在の本殿は天正11年(1583年)の再建と考えられ、現存する最古の大社造として1952年(昭和27年)に国宝へ指定された。苔むした自然石の石段が続く参道と、簡素で荘重な社殿の佇まいで知られる。