由緒
社伝では、延暦21年(802年)、蝦夷平定に向かった坂上田村麻呂が紀伊の熊野三山に戦勝を祈願し、平定成就ののちに熊野三神(伊弉冉命・事解男命・速玉男命)をこの地へ勧請したのが始まりと伝えられます。北上川東岸の熊野山嶺一帯は、それ以前に僧行基が開いたとも伝わる古い信仰の地で、社殿と並んで、坂上田村麻呂が奉祀したと伝わる兜跋毘沙門天立像を祀る毘沙門堂が建っています。毘沙門堂は室町時代後期の建築で平成2年に国の重要文化財に指定され、三熊野神社本殿は昭和54年に岩手県の有形文化財に指定されています。境内では、田村麻呂が兵に相撲を取らせた故事にちなむ特殊神事「十二番角力式」(泣き相撲)が受け継がれ、花巻市の無形民俗文化財として、地域の子どもの健やかな成長を願う神事となっています。