由緒
駿河湾へ北に突き出す大瀬崎の先端に鎮座する式内社で、鳥居の扁額にもある通称「大瀬神社」で広く知られる。社伝では、白鳳13年(684年)の大地震で海底が隆起して岬(琵琶島)が現れた際、同じ地震で多くの土地が海没した土佐国から神が土地を引いてきたのだと考えた人々が、引手力命を祀ったのが始まりと伝える。古くから駿河湾の漁民の信仰を一身に集める海の守護神で、船を新造する際には必ず参詣して海上安全を祈願したという。漁民が奉納した絵馬や漁船模型が多数伝わり、静岡県指定の有形民俗文化財となっている。境内にある神池は直径約100m、海から15mと離れていないのに淡水で鯉や鮒が棲み、伊豆七不思議の一つに数えられる。岬を覆う大瀬崎のビャクシン樹林は昭和7年7月25日に国の天然記念物に指定された。