由緒
南洋神社は、日本の委任統治領であった南洋群島(現在のパラオ共和国などに相当)の行政庁所在地コロールに、群島全体の総鎮守として創建された神社である。1922年に南洋庁による統治が始まって以降、各地に民間有志の手による神社が建てられていたが、庁所在地のコロールには社が無かったため、紀元二千六百年記念事業の一環として1937年から用地選定が進められ、コロール島郊外のアルミズ高地に鎮座地が定められた。1938年から約2年をかけて社殿の造営が行われ、1940年2月には主祭神を天照大神とし、社格を官幣大社とすることが定められた。同年11月1日、勅使を迎えて鎮座祭が執り行われた。しかし太平洋戦争の終結にともない、1945年9月に社殿は焼却され、翌1946年1月には御霊代が宮内省へ遷され、神社としての歴史に幕を閉じた。跡地には1997年に日本の民間団体の手で小さな祠が設けられたが、御神体は宮内省へ遷されたままであり、神道上は先の官幣大社と連続性を持たないとされる。