由緒
徳島市一宮町に鎮座し、大宜都比売命と天石門別八倉比売命を祀る。もとは名西郡神山町の上一宮大粟神社が阿波国一宮であったが、参拝に不便であったため平安時代後期に国府に近いこの地へ分祠が設けられ、以後こちらが一宮とされるようになったと伝える。阿波の祖神を祀る古社で、江戸時代には四国八十八ヶ所霊場の札所を兼ね、神仏習合の「一宮大明神」として庶民の信仰を集めた。神仏分離後は別当であった大日寺が札所を引き継ぎ、現在も大日寺と道を挟んで向かい合って鎮座している。本拝殿は阿波藩主の建立によるもので、本殿は寛永7年(1630年)の建築。三間社流造で正面に千鳥破風を付け、向拝一間を唐破風造とし、銅板葺とする。要所の彫刻に極彩色を施した華やかな意匠を持ち、県内でも建築年代の古い大型の神社本殿として平成5年(1993年)に国の重要文化財に指定された。