由緒
古くは「伊香神」と称された式内名神大社で、伊香郡の開拓神を祀る。社伝では、この地がまだ湖水で田里の開けていなかった頃に伊香津臣命が至り、「ここに留まって永く末代を守ろう」と子孫に告げて土地を拓いたという。のち子孫の伊香宿禰豊厚が天武天皇の白鳳10年以前に社殿を創立して祖神を祀ったと伝える。『日本三代実録』には貞観年間に伊香神へ神階が授けられた記事が見え、社伝には寛平7年(895年)に菅原道真が写経を納めて勅額を賜ったとも記す。建武3年(1336年)には足利尊氏が祈祷を依頼する朱印状を寄せ、これに基づく祈祷が今も正月と9月に営まれている。社殿と宝物は賤ヶ岳の戦いの兵火で焼失し、現在の本殿・拝殿は正徳年間の再建。明治8年に郷社、明治32年に県社へ昇格した。