由緒
琵琶湖に浮かぶ竹生島に鎮座し、竹生島神社とも呼ばれる。市杵島比売命(弁財天)、宇賀福神、産土神の浅井比売命、龍神を祀る。『総国風土記』は雄略天皇3年(459年)に浅井姫命を祀る小祠が建てられたのを始まりとし、縁起では神亀元年(724年)に天照大神の神託によって市杵島姫命が当島に祀られ、天平3年(731年)に聖武天皇が参拝して神殿を新築し、社前に天忍穂耳命・大己貴命を祀ったと伝える。天平宝字8年(764年)の藤原仲麻呂の乱では当社の神護によって乱が治まったとして神位が授けられたと記される。平安期に神宮寺の宝厳寺が島内に建立されて以降、天台の僧の参詣を通じて弁才天信仰が盛んになり、寿永2年(1183年)に平経正が当社拝殿で琵琶の秘曲を弾じた逸話は『平家物語』などに伝わる。数度の火災を経て再建され、現在の本殿は慶長7年(1602年)に伏見桃山御殿の一部を移して造営されたもので、国宝に指定されている。