由緒
八坂神社の創建には二つの伝承がある。一つは斉明天皇2年(656年)、高麗から渡来した伊利之が素戔嗚尊を山城国愛宕郡八坂郷に祀ったとする説、もう一つは貞観18年(876年)、僧円如が堂を建立し祇園神が東山の麓に降り立ったとする説である。元慶元年(877年)、疫病が流行した際に東山の小祠への祈りが効験をあらわしたことから朝廷の崇敬を集めるようになり、まもなく神領地の寄進を受けて社の基盤が固まったという。主祭神の素戔嗚尊は、かつては牛頭天王とも称され薬師如来を本地仏とする神仏習合の信仰を集め、疫病を鎮める神として都の人々の篤い祈りを受けてきた。この信仰はやがて祇園信仰として広まり、貞観年間に始まったとされる祇園祭へとつながっていく。長らく「祇園社」「祇園感神院」と称されていたが、明治元年(1868年)の神仏分離により現在の「八坂神社」へと改称された。本殿は国宝に、摂社・末社など29棟が重要文化財に指定されている。